12月23日『サイド・バイ・サイド』上映関連企画  激論!観客と映画館の新しいエンゲージメントを求めて

12月23日(日) 渋谷Uplinkにて、シンポジウムを行います!
サイド・バイ・サイド』上映関連企画  激論!観客と映画館の新しいエンゲージメントを求めて
18:20開場/18:30上映開始 上映終了後トークショー(21:40終了予定)
映画の詳細、ご予約はこちらから
20:20〜 シンポジウムをUstreamで生中継予定!アーカイブの予定は現在ありません

町の人々や映画館主が声を上げ、各地で募金によるデジタル上映機材導入への取り組みがスタートしている。現在映画のデジタル化が全世界的に急ピッチで進み、これを契機に閉館を決断する劇場が後を絶たない。2012年には55スクリーンが閉館(12年8月時点)、13年もその動きは止まらない。
そういった状況下での、映画館主たちの挑戦である。そしてその先にあるのは、「地域の観客が求める映画館とは何か」という課題である。社会と消費者の関係性が変化している現在、映画館の価値も、大きく変わろうとしているのだ。
本シンポジウムでは、岩手県宮古市みやこシネマリーンを事例として取上げ、映画監督、配給、またジャーナリストの視点から、観客と映画館、消費者とメディアとの新しい関係性、またソーシャルメディアの活用について考察する。

登壇者
入江悠(映画監督)
1979年神奈川県生まれ・埼玉県育ち。『SR サイタマノラッパー』(09)がゆうばり国際ファンタスティック映画祭のオフシアター部門グランプリを受賞し、単館系の公開ながら記録的なヒットを記録した。2011年には、人気バンドをモチーフに青春群像劇を描いた『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』(11)が公開、またSRリーズ3作目『SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者』(2012)では野外フェスシーンに延べ2000人のエキストラを集め、インディペンデント映画として破格の撮影規模が話題となる。www.norainu-film.net

まつもとあつし(ジャーナリスト・プロデューサー)
ASCII.jpにて「メディア維新を行く」、ダ・ヴィンチ電子部にて「電子書籍最前線」連載中。著書に『スマート読書入門』(技術評論社)、『スマートデバイスが生む商機』(インプレスジャパン)、『生き残るメディア死ぬメディア』『ソーシャルゲームのすごい仕組み』(いずれもアスキー新書)、『コンテンツビジネス・デジタルシフトー映像の新しい消費形態』(NTT出版)など。取材・執筆と並行して東京大学大学院博士課程でコンテンツやメディアの学際研究を進めている。DCM(デジタルコンテンツマネジメント)修士

櫛桁一則(シネマリーン/みやこ映画生活協同組合 支配人)※インターネット中継
1972年7月29日岩手県久慈市生まれ。1997年岩手県宮古市に設立されたみやこ映画生協が運営する映画館シネマリーンの支配人。シネマリーンは岩手県沿岸部唯一の映画館であり、市民活動によって生まれ組合員がお金を出し合い、利用し、運営する日本で唯一の「映画の生活協同組合」である。震災以降は岩手県沿岸部の被災地で巡回上映会をこれまで130回以上行い4500人を超える人たちに映画を届けている。http://cinemarine.blog45.fc2.com/

浅井隆(UPLINK代表)
寺山修司天井桟敷舞台監督を経て、87年、有限会社アップリンクを設立。 映画の製作・配給・興行を行なう。映画上映やイベントができる「UPLINK FACTORY」、「UPLINK X」や、ギャラリー「UPLINK Gallery」、の他、多国籍レストラン「TABELA」、カルチャー・ポータルSNSサイト「web DICE」を運営。2012年にはDCPサーバーを導入した「Uplink Room」、映画関連グッズを販売する「Uplink Market」をオープンするなど、ジャンル、メディアを超えた情報発信を続けている。

9/17フィルム上映についてのシンポ カナザワ映画祭にて

シンポジウム「これからのフィルム上映」
デジタル化への以降で絶滅寸前のフィルム上映。デジタル上映時代のフィルム上映の意義とあり方を各分野の専門家たちが討論する。(※入場無料)

日時:9月17日(月・祝)14:00
会場:金沢都ホテル セミナーホール
出演:とちぎあきら氏(フィルムセンター主任研究員)
   内藤篤氏(シネマヴェーラ館長)
   柳下毅一郎氏(映画評論家)


カナザワ映画祭2012 XXX」9/14〜21(金沢市にて開催)
http://www.eiganokai.com/event/filmfes2012/index.html

9月末閉館 CINEとかち

劇場閉館も「上映は続く」 帯広「CINEとかち」の挑戦
2012.9.2 産経(北海道・東北版)

http://sankei.jp.msn.com/region/news/120902/hkd12090207010000-n1.htm

 北海道十勝地方の人々に幅広く映画を提供してきた帯広市の「CINE(シネ)とかちプリンス劇場」が、9月いっぱいで閉館する。建物の老朽化が理由だが、運営母体のNPO法人「CINEとかち」では10月以降も新作の上映を続けるという。本拠地となる劇場はまだ決まってはいないが、代表を務める豊島(とよしま)晃司さん(60)は「仮にひと月に1日になろうが、続けていくことが大事だと思っている」と決意を口にする。(札幌支局 藤井克郎)

 CINEとかちプリンス劇場を取材で訪れるのは、今回が2度目のことだ。前回は昨年2月の取材だったが、高校教師のかたわら映画館運営に携わってきた豊島さんは、定年を前に3月で学校を退職し、今後は映写機を担いで近隣の町村を回ったりもしてみたい、と夢を語っていた。

 それから1年半。昭和28年に建てられたビルの老朽化による立ち退きの話は、すでに昨年夏ごろから出ていたという。建物すべてを取り壊すのではなく、2階の劇場部分の防災施設が不備なため、劇場だけを閉鎖すると告げられた。

 「広く告知して移転先を探したところ、1年で13カ所の候補地の情報が寄せられた。そのうちの5軒を建築家ら専門家の目で見てもらったのですが、建築基準法に引っかかったり、お金がかかりすぎたりで、どこもだめだった。ここが決まったときは降ってわいたような話だったので、ドジョウは2匹もいないと思いつつも、安易に考えていたのかもしれませんね」と豊島さんはため息をつく。

 もともと「CINEとかち」という自主上映サークルを主宰していた豊島さんがプリンス劇場を本拠地にすることになったのは、運に恵まれた面もある。上映会場として利用していた帯広市内の老舗映画館が閉館することになり、同じ興行会社が運営していたプリンス劇場を引き継いでほしいと頼まれたのだ。平成15年のことだった。

 当初はひと月に4日だけ上映するといった変則的なスケジュールで、スタッフもボランティアに頼るしかなかった。ようやく一昨年の暮れから年末年始も休まずに上映するようになり、現在は1日2〜3作品を2〜3週間で入れ替えるほど本数も増えた。それが10月からは、また以前の浮草暮らしに戻らなければならない。

「戻ることはいやじゃない、と表面的には言っているものの、毎日お客さんと接して会話することがなくなることの寂しさはありますね。公共のホールを借りてひと月に1、2日の上映になる、という現実を受け止めていかなければならないとは思うのですが、でもやはり…、という気持ちです」と豊島さん。

 活動を続けるために、すでに来年の春ごろまでの上映作品も買い付けた。1カ月で1本と作品数は激減するが、12月には社会派ドキュメンタリーの「死刑弁護人」をかけるかと思えば、来年1月には異色コメディーの「ローマ法王の休日」と幅広さは相変わらずだ。

 「本当にいろんな国のいろんな人が映画を作っている。自分の知らない世界に触れたときの驚き、それが映画の魅力でしょうね。十勝で見ることのできる作品をどんなに少なくなっても続けていく、ということに主眼を置きました」。帯広にはほかに「シネマ太陽帯広」という5つのスクリーンを有するシネコンがあるだけで、今後も映画文化に触れる貴重な機会になることは間違いない。

 ホール上映の準備を進める一方、新たな本拠地探しも引き続き行っていく。帯広市や帯広商工会議所に働きかけたり、市民出資型の劇場を模索するなど、新たな運動が必要かもしれないとも考えている。

 「経済界や市の強力なバックアップをどう構築していくか、まだまだ課題はあります。美術館とか本屋さんなどと同じで、映画館は街から消えてはならない大事な場所だと思う。流浪の民は仕方がない、と言いつつ、やはり誰かがぐいぐい進めていかないと、映画館はなくなっていきますからね。これまで10年走ってきましたが、また10年、さらに走り続けます」

 通常の番組は9月28日で終了し、29、30の2日間は各年度で好評だった作品の特別上映に加え、広尾町更別村足寄町など十勝の各町村にかつてあった映画館の関係者を集めて座談会を開く予定だ。「その人たちの思いを受け止めて次の世代に受け継いでいきたいし、それが上映会を続ける原動力にもなるのかな、と思う。一度はさよならになるんだけど、そこからまた始めよう、となったらいいですね」と、豊島さんは楽しみにしている。

CINEとかちプリンス劇場 http://cinetokachi.net/

今秋閉館 浅草5館

浅草から映画館が消える…中映劇場など5館が閉館へ 建物の老朽化のため
シネマトゥデイ 8月1日

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120801-00000016-flix-movi

 東京・浅草にある映画館5館が今年10月までに閉館することが明らかになった。浅草六区と呼ばれる同地域は明治時代に日本初の常設映画館ができた、いわば映画館発祥地だが、今回の閉館により同地域に映画館がなくなってしまうことになる。

 現在まで営業を続けているのは、いずれも松竹の完全子会社である中映が運営する5館。成人映画を上映する「浅草シネマ」「浅草世界館」はそれぞれ9月17日と同25日に、邦画3本立ての「浅草名画座」「浅草新劇場」、そして洋画2本立ての「浅草中映劇場」は10月21日に閉館する。

 中映の担当者によると、建物の老朽化が閉館の最大の理由とのこと。「浅草新劇場」「浅草世界館」「浅草シネマ」の入っている浅草新劇会館は昭和2年に建てられ、今年築85年。「浅草名画座」「浅草中映劇場」の入っている浅草中劇会館は昭和8年に建てられ、今年築79年となっている。取り壊した後のことについてはまだ決まっていない。

 昭和20年代から30年代にかけては30館以上の映画館があったともいわれている浅草。その浅草から映画館の灯が消える日が来るとは誰も思っていなかったはず。映画ファンに愛されている地域ということもあり、中映では閉館に際して企画上映などを行うことも検討しているという。 
シネマトゥデイ (編集部・福田麗)

浅草中映劇場 http://www.e-asakusa.net/chuei/
浅草名画座 http://www.e-asakusa.net/meigaza/
浅草世界館ツィッター https://twitter.com/asakusasekaikan

NONFIX フィルムがなくなる!デジタルが変える映画のミライ!

フジテレビ深夜枠のドキュメンタリー番組にて、映画のデジタル化について取り上げられました。
映画監督でもある村上賢司さんが取材・演出を担当し、シネコンおよび地方のミニシアター、またカフェなどでの非劇場上映、そして映画の作り手たちの声をレポートします。

フィルムがなくなる!デジタルが変える映画のミライ!
2012年7月26日(木) 02:10〜03:10 フジテレビ系列にて放送
http://www.fujitv.co.jp/nonfix/library/2012/621.html

来年の2013年にも完了するといわれる日本の映画のデジタル化。
上映媒体がフィルムという物質から手に取ることができないデータになることで、撮影現場だけでなく作品を配給、上映する側も現在急ピッチにその対応に追われている。
トーキー化、カラー化に次ぐ第三の革命といわれるこの事態は映画を現在どのように変化させ、結果的に我々はどのような作品と出会えるのか?
絶望的な低迷期を向かえたとも言われる邦画界、しかしそれでも映画を愛し続ける方々をレポート!

ディレクター:村上賢司
ナレーション:染谷将太
出演:紀伊宗之(株式会社ティ・ジョイ)、浅井隆アップリンク)、田井肇(大分シネマ5)、志尾睦子(高崎シネマテーク)、瀬々敬久、大西健児、高畑鍬名、滝野弘仁内藤瑛亮、岩永洋、にいやなおゆき、他 ※敬称略

 先日放送された クローズアップ現代  「フィルム映画の灯を守りたい 〜デジタル化のあらしの中で〜」 2012年5月30日(水)NHK総合にて放送

昨年の秋ごろから 盛んに議論されている
映画館のデジタル化の“ひとつ”の 側面を取り上げたレポートでした。

基本的には 映画館での上映素材がフィルムからデジタル(DCP)に 完全移行していく中で
フィルム上映ができなくなっていく 危機感について多く時間が割かれていました。

デジタル化に 対応できない劇場の多くは 大きな劇場とは一線を画して
独自な視点で過去の秀作や 世界各地で作られた秀作を 見つけ出して上映する
町の拠点として機能してきました。

こうした拠点が姿を消してゆくと
多様で豊かな映画文化を 楽しむ機会が減るのではないか?

また
フィルムでの上映の機会が減っていくと 経験値が必要な古いフィルムを扱う機会が減り
しいては 、古いフィルムを扱える人材が 減っていってしまうのではないか?

そうした懸念があることを
伊勢進富座の水野さんや 元日本電子光学工業の加藤さんへの
インタビューを交え伝えていました。

実際
シネコンをはじめ多くの映画館で コストの面から デジタル化への移行を推進し
更に、ダブルスタンダード(デジタルとフィルムの混在)にならないよう
デジタル(DCP)での上映へ 急速にシフトさせています。

このことは
新作、という意味では 製作配給サイド(提供側)で素材の準備ができ
全ての映画館にデジタル(DCP)上映できる施設が 整えば(つまり一斉に対応できれば)
比較的メリットの多い話となります。

一方で
旧作は戦前よりつい2、3年前まで ずっと
35?で上映素材が製作され、流通、保存されており その膨大なアーカイブ
全てがDVD化も含めて デジタル化される可能性も少なく
映画館からフィルム映写機がなくなってしまうと
今後人の目に触れる可能性が 全くなくなってしまう作品が
数多く生まれてしまうことを意味します。

そうした事実を踏まえて
伊勢進富座の水野さんや元日本電子工学工業の加藤さんは
フィルム上映にこだわっているのだと思います。

つまり
映画や映画館がデジタル化することによって埋もれてしまう、消えてしまう、
映画作品を守りたいのだと思うのです。

元日本電子光学工業の加藤さんは 言っています。

「フィルム映画は文化遺産であり 1台でも多くの
フィルム映写機を残すことでその文化を守りたい」

また伊勢進富座の水野さんも言っています

「フィルムに対するノスタルジックなことではなくて、
フィルムで100年の映画館が培ってきたものを、
どうデジタルの時代に引き継いでいくか。
僕らは変わる時の証人として、悩まなきゃいけないと思うのです。
この時代に劇場を預かっているから。だから、その苦しみだと思っています。」

フィルムだからいい。デジタルだからいい。

ということではなく、
財産である過去の映画作品達がきちんと見てもらえる
そういった環境を作ることが映画館の使命なのだと思います。


番組の最後にアナウンサーが
「(こうした現状を)映画館単独の努力だけで 乗り越えられますか?」
という問いかけをゲストの映画監督瀬々敬久さんにしました。

それに対して瀬々監督は
「そこは非常に難しく、
サポートと言ってしまうとおかしいのだけれど
 つながり・・・
 これまで僕たちの映画を応援してくれた映画館を
 これからは僕たちが応援していかなくてはならない。
 観客も映画館を応援していかなくてはならない。
 そういう支えあう関係を作り上げることが大事です。」
と締めくくっていました。

少し悲観的にも感じてしまいますが、映画をみんなで楽しむことをすれば

必ず活路は見いだせると思います。
思っています。
                               (酒井)

● NHKクローズアップ現代 http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3206_all.html

● 進富座 http://www.h5.dion.ne.jp/~shintomi/

 4月29日(日)"三軒茶屋まち道楽"に、映画研究会として出展しました。

「住んでるまちでもっと遊ぼう!」三軒茶屋で行われた太子堂商店街のお祭りに出店。映画音楽をBGMに流しながら、近くで上映されている映画のチラシを配ったり、映画談議♪ 天気もよく、いろいろな方とお話しました。


三軒茶屋まち道楽” まちの新歓@太子堂、世田谷マルシェ、三軒茶屋フリーマーケット
●日時/4月29日(日)13時〜17時
●場所 三軒茶屋烏山川緑道